自己紹介
初めまして、研究系出身の編入生、新米医学生ゆーです。
この度、研究系の本のレビューの機会を頂いたのでやっていきたいと思います。研究に一定の期間携わり、研究指導なども経験しております。
医学生に読んでもらいたい基礎研究の本
まず最初に紹介するのは、東北大学 酒井聡樹 教授の『これから学会発表をする若者のために』および
『これから論文を書く若者のために』です。amazon評価は2冊ともにまさかの星5です。
この本は、「牛タン本」と呼ばれ、親しまれているものです。近頃、科学研究を高校生のうちから行うという活動が活発になっていますが、この本はそうした現場で推奨されているものの1つです。酒井教授の研究室自体、かなり教育が重視され、充実した指導体制になっているようです。高校生との連携なども活発に行われております。
この本の見どころ
さて、牛タン本の所以ですが。この本では「牛タン定食がサッカークラブに影響を及ぼす」という仮説を立て、どのような背景、データがあれば研究として有効になるかを大真面目に言及しているからです。仮説が一見バカバカしくも非常に理解しやすく、研究の本質を捉えているため、多くの読者から支持されています。
科学研究の本質は扱う未解決な問題、疑問に対して解決策となるような仮説を立て、それを検証していくことです。仮説の妥当性を説明するために背景があるわけですが、この本は、タイトルのつけ方から背景での展開の仕方など研究内容を練り上げるのに非常に有用な助言が牛タンの分かりやすい例とともに載っております。
お勧めできる対象
どのように研究を進めたらいいか迷っている方、どのように出てきたデータをまとめたらいいか迷っている方には最適な入門書だと思います。また、文章の記述の仕方に関しても言及しておりますので、実験レポートで筆が進まないと悩んでいる方にもお勧めです。
研究のどの段階でも役に立つものです。研究の計画段階、データを出すとき、レポートをまとめようとする時、そして学会発表のときなど末長く使える本です。
最後に
仮説の重要性を私はこの本で学ぶことができました。感覚として仮説が重要であるとは、感じておりましたが、科学の本質であると実感できたのはこの本のおかげです。
レビューの投稿・コメント
この2冊は私も読みました!
様々な分野において、根幹の理論が小難しくて取っつきにくい印象になっているというのは、非常によくあることだと思います。
この本は、研究するに当たって絶対に正しく理解しなければいけない基本的事項を、ベガルタ仙台と牛タン、という単純明快な例えに落とし込んで教えてくれるという点で素晴らしいと感じました。
たまごのひよこさん
コメントありがとうございます。2冊ともお読みとは、少し驚きました。いい本ですよね。
医学部生に読んでほしいと題して紹介しておりますが、
どの本もわかりやすく、本質を捉えているものです。
大学院生、または研究を始めたい高校生にもお勧めですね。
まだまだ、お勧めの本がありますので
また、コメントしていただけると嬉しいです。