医学生の呼吸器の教科書の選び方と勉強法
呼吸器で勉強する内容
呼吸器内科は、疾患の病態が幅広く感染症、腫瘍、器質性変化、外傷血管性など様々であるため、勉強していて系統的な知識が入りにくい分野です。
さらに、酸塩基平衡やフローボリューム曲線、血液ガス分析、人工呼吸と理解が難しい分野が並びます。胸部X線画像やCTなども勉強範囲としては広いところです。
教科書選びの注意点
2016年(前後)に肺がんガイドラインが大きく変化したため、できればその後に出版された教科書が望ましい状況ですが、現状ではそのような教科書が少ないので注意が必要です。
内容のアップデートが早い国家試験対策のビデオ講座も上手く活用して勉強していくことが現在の最適解であると考えています。
【導入レベル】
まるごと図解 疾患
イメカラ
【医学生レベルわかりやすさ重視】
病気がみえる図表系
ビジュアルブック図表系

改訂が遅く2011年版が最新版。しかし、内容は生理学・解剖学ともに分かりやすく、基本的な概念を理解するには病気がみえるよりも優れている様に感じました。
病気がみえるとはライバル関係にあるシリーズですが、呼吸器に関してはビジュアルブックの方をおすすめしたいです。
- 解剖・生理がかなり充実
- X線/CT画像の総論が詳しい。
- 感染症が詳しい
- 各疾患に関しても分かりやすい
- 一つの疾患に関して複数のX線・CT画像が提示されている。
肺がんのガイドラインが最新版では無い点を差し引いても購入する価値のある書籍の様に感じます。
医学生が導入に使用するには内容は詳しめなので、少し学習が進んでから読むとよいかもしれません。
Navigate 呼吸器文章系

文章系の中では改訂が最も新しく、図も豊富でオススメな1冊です。このシリーズの消化器がとても良くできた教科書だったので、今度呼吸器も読んでみてレビューすることにします。
STEP文章系
病態生理できった文章系
シンプル文章系
iMedicine文章系
人工呼吸に活かす!呼吸生理が分かる好きになる
拘束性障害、閉塞性障害、肺活量検査が苦手な人にとてもオススメな1冊です。

「人口呼吸」 と書いてあるので上級者向けの教科書かと思えば、序盤の呼吸生理の章はとても読みやすく、医学部6年生の管理人でもとてもわかり易く読めた本でした。正直、3年生でもしっかり理解出来るくらいわかりやすく書いてあると思います。FVCやIRV,ERVという文字をみて苦手意識を持っている医学生にとてもオススメの1冊です。管理人はまだ序盤しか読んでいないですが、とてもオススメな1冊です。
竜馬先生の血液ガス白熱講義150分
こちらは上で紹介した、呼吸生理の本と同じ著者の本です。こちらの本では、血液ガス分析から呼吸状態と酸塩基平衡を把握することが授業形式で解説されています。

タイトルに150分とあるようにだいたい150分あれば読み終わるくらいの分量です。内容はとてもわかり易く、図も豊富でした。たとえば酸塩基平衡なら天秤の絵で毎回説明されていて、工夫して教えようとしてくれているという感じでした。本の形式ではありますが、直接話しかけられているような没入感とわかりやすさを兼ね備えた1冊でした。この本も呼吸器学を習ったばかりの医学生でも十分に理解できる内容でした。(研修医レベルになれば得られるものも変わるのかもしれませんが。)
【医学生レベル内容しっかり】
呼吸器は広いためか、この1冊でかなり詳しいところまでカバーしているという本はあまりない。医学生が詳しく勉強したい場合には、分野別の教科書を用いるか内科学の成書を用いるのがおすすめです。
新呼吸器専門医テキスト
【医師国家試験対策】
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